中高生向けの仕事発見シリーズの1冊。それぞれの人が何をきっかけに、その職業につき、仕事の内容や、その醍醐味や悩みなどをつづる。下積み時代の経験や、数々の失敗談もある。

　本の表紙から。

　「こどものころ病弱で、病気ばかりしていた少女は、一方で、好奇心が旺盛で、行動的な少女でもあった。テレビの世界へ入った、かつての病弱少女は、アジアで麻薬を追い、アラビアンナイトの世界へ潜入し、戦乱のアフガニスタンで砲弾の下をくぐる、行動派のディレクターへ大変身をとげた。」

　ＴＶ局を辞めようとしていた若いディレクターが、これを読んで踏みとどまったという話をのちに聞いて、嬉しかった。　

（文・熊谷博子）